キッズ未来ごはんナビ

【栄養の基本】乳幼児・幼児期のカルシウム:安全な食材と吸収率アップの献立

Tags: カルシウム, 栄養, 献立, 離乳食, 幼児食

お子様の成長期において、カルシウムは骨や歯を丈夫にするために非常に重要な栄養素です。特に乳幼児期から幼児期にかけては、体の基礎を作る大切な時期であり、十分なカルシウム摂取がその後の健康に大きく影響します。

しかしながら、「どれくらいの量が必要なの」「どんな食材から摂ればいいのか」「どうすれば効率よく吸収できるのか」といった疑問や不安をお持ちの保護者様もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、乳幼児・幼児期のお子様にとってのカルシウムの重要性とその目安量、安全な食材選びのポイント、そして吸収率を高める調理や食べ合わせの工夫について解説します。日々の献立作りの一助となれば幸いです。

乳幼児・幼児期にカルシウムが大切な理由と目安量

カルシウムは、主に骨や歯を形成する重要なミネラルです。体のカルシウムのほとんどは骨や歯に蓄えられており、お子様の健やかな成長には欠かせません。また、筋肉の収縮や神経伝達、血液凝固など、生命維持に関わる様々な生理機能にも関与しています。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、乳幼児・幼児期のカルシウムの推奨量または目安量は以下の通りです。

これはあくまで目安であり、個々の成長発達や活動量によって必要な量は異なります。これらの数値を参考にしつつ、日々の食事でバランスよく摂取することを心がけることが大切です。

カルシウムを多く含む安全な食材と選び方

カルシウムは、特定の食材に偏らず、様々な食品から摂取することが理想的です。乳幼児・幼児期のお子様が安全に食べられる、カルシウムを多く含む代表的な食材と選び方のポイントをご紹介します。

牛乳・乳製品

牛乳、ヨーグルト、チーズなどはカルシウムの主要な供給源であり、吸収率が高いという特長があります。

魚介類

骨ごと食べられる小魚(しらす干し、いわし、桜えびなど)は、非常に豊富なカルシウム源です。

大豆製品

豆腐、納豆、高野豆腐、油揚げなどは、植物性カルシウムの供給源です。

野菜・海藻類

小松菜、カブの葉、モロヘイヤなどの葉物野菜や、ひじき、わかめなどの海藻類にもカルシウムが含まれています。

カルシウムの吸収率を高める工夫

カルシウムは、摂取するだけでなく、体内でしっかりと吸収されることが重要です。カルシウムの吸収率を高めるための食べ合わせや調理のヒントをご紹介します。

ビタミンDと一緒に

ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進する働きがあります。

ビタミンKと一緒に

ビタミンKは、カルシウムを骨に取り込むのを助ける働きがあります。

リンとのバランスに注意

リンは骨や歯を作る上でカルシウムと同様に重要なミネラルですが、リンを過剰に摂取すると、カルシウムの吸収を妨げたり、体内のカルシウムバランスを崩したりする可能性があります。

調理法の工夫

カルシウム補給に役立つ献立・レシピ例

手軽にカルシウムを補える、乳幼児・幼児期向け(離乳食完了期〜幼児食を想定)の献立例や簡単なレシピをご紹介します。アレルギーがある場合は、代替食材で対応してください。

献立例:和風カルシウムごはん

簡単レシピ:しらすとブロッコリーのミルク煮

材料:

作り方:

  1. ブロッコリーは柔らかく茹でて刻むか、すりつぶします。人参や玉ねぎも柔らかく茹でて刻みます。
  2. しらすは必要であれば熱湯をかけて塩抜きし、細かく刻みます。
  3. 小鍋に牛乳、水、刻んだ野菜としらすを入れて火にかけます。
  4. 沸騰しないように注意しながら温め、全体が柔らかくなったら完成です。
  5. 月齢に合わせて、とろみをつける場合は少量の水溶き片栗粉で調整してください。

このミルク煮は、牛乳と小魚、野菜からカルシウムを、ブロッコリーからビタミンKやビタミンCなどを摂取できます。パン粥やご飯にかけても美味しくいただけます。

まとめ

乳幼児・幼児期のカルシウム摂取は、お子様の健やかな成長のために非常に重要です。牛乳・乳製品、魚介類、大豆製品、野菜、海藻類など、様々な食品からバランスよく摂取することを心がけましょう。

また、ビタミンDやビタミンKを含む食材との組み合わせや、酢を使った調理法などを取り入れることで、カルシウムの吸収率を高める工夫もできます。

日々の献立にこれらの食材を上手に取り入れ、お子様の成長をしっかりとサポートしてまいりましょう。食の安全に配慮し、お子様にとって安心でおいしい食事を提供することが、明るい未来への一歩となります。